スキンケアのヒント
ストーマ周囲の皮膚の合併症は、ストーマ保有者が医療機関を受診する最も一般的な理由の1つです。尿や便が皮膚に接触すると、刺激になることがあります。ストーマ周囲の皮膚の損傷を防ぐためには皮膚保護剤が不可欠なのです。
下記の項目をクリックすると、ストーマ周囲の皮膚を健康な状態に保つ方法がわかります。ストーマ周囲の皮膚の合併症があると思った時は、できるだけ早く医療従事者に相談してください。
予防的ケア
ストーマ周囲の皮膚を健康に保つことは大切です。以下の点を注意すれば、多くの合併症を避けることができます。
入浴とシャワーのコツ
- 手術前と同じように入浴し、シャワーを浴びることができます。
- 石鹸と水がストーマに流れ込むことはなく、ストーマにダメージを与えることはありません。
よくフィットする皮膚保護剤を選んでください
- ストーマ周囲の皮膚を健康に保つうえで、皮膚保護剤が正しくフィットしていることが重要です。皮膚の炎症を起こす排泄物が皮膚と接触しないようにフィットするストーマケア製品を選ぶことが大切です。
- ストーマのサイズは手術後10週間までは変わるので、定期的に計測してください。
- 妊娠、運動、体重増加/減少又は病状によって腹部の形状が変化すると、新しい製品や新しいサイズの製品が必要になることがあります。
ストーマ袋交換のコツ
- 交換にあたっては、安全なスケジュールを立ててください。皮膚保護剤が大きく溶ける前に交換することになるので、尿と便が皮膚と接触する可能性が少なくなります。ご使用の製品について担当の医師や看護師にご相談のうえ適切な交換時期を設定してください。
- 交換する際にはストーマの周囲の皮膚を観察することを習慣づけてください。発赤、腫れ、発疹は、皮膚の炎症の徴候です。これらやその他炎症の徴候が見られたら、すぐに担当の医師や看護師にご連絡ください。
- 皮膚保護剤を剥がす際は、無理に引きはがさず、一隅からやさしくはがし、残りの粘着部分をゆっくりとはがしてください。 粘着剥離剤スプレー やワイプ を使うと剥がし易くなり皮膚をきれいにして新しいものが貼りやすくなります。
- 新しいパウチと皮膚保護剤に交換する前にストーマ周囲の皮膚を完全に乾かしてください。皮膚が乾いていれば良好な粘着状態が得られ、真菌感染症のリスクが低減します。
- 皮膚被膜剤スプレーやワイプ をスキンケアのルーチンに入れておくと、ストーマ周囲の皮膚を何年にもわたって健康で快適な状態に保つのに役立ちます。
- 気温や湿度の高い地域では裏打ちの付いたストーマ袋を使うとよいでしょう。皮膚にパウチが直接くっついて蒸れによるトラブルを引き起こすことを防げます。
ストーマ周囲の皮膚を健康な状態に保つ
健康な皮膚を保つことが重要な理由
ストーマ周囲の皮膚に傷ができると痛みを生じ、感染症を引き起こす可能性があります。そして皮膚保護剤も貼りにくくなります。予防はストーマ周囲の皮膚の健康と快適性の両方を維持するうえでカギとなるのです。
健康な皮膚の姿を必ず覚えておいてください
皮膚保護剤を貼るとき、ストーマ周囲の皮膚が乾いて健康な状態に保たれていることが大切です。これにより、交換しても装具はしっかり貼付されます。
ストーマ周囲の皮膚が健康な時の状態を覚えておいてください。健康な状態では腹部の反対側の皮膚に似て、すべすべしていて炎症を起こしていません。健康な皮膚の状態を覚えていれば、皮膚の炎症の徴候にすぐに気が付きます。
●健康な皮膚
●炎症を起こした皮膚
皮膚保護剤を正しく貼付することは、ストーマ周囲の皮膚の問題を予防するうえで重要です。
- 単品系装具は、薄くて柔軟な皮膚保護剤が皮膚を保護し、短期間で装具を交換することができます。
- 二品系装具では、コンバテック独自のモルダブルテクノロジーがおすすめです。皮膚保護剤がストーマの外形に沿ってぴったりフィットし隙間をなくすことで、ストーマ周囲の皮膚の問題を最小限に抑えます。
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