「エスティ―ムボディ™ウロ(尿路用)」やっぱりシンプルで快適なのが一番 ~後藤安正先生へインタビュー(後編)~

コンバテック新製品のストーマ装具エスティームボディ™ウロ(尿路用)を試していただき、同製品に切り替えたストーマ保有者の後藤安正先生*。今回は奥様にもご同席いただき、エスティ―ムボディ™ウロ(尿路用)に変えた決め手や同製品の感想についてお伺いしました。
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*ストーマ保有者の後藤安正氏は、医師としてご活躍されているため、本記事では「先生」という呼称を使用しています。
後藤安正先生プロフィール:
61歳でダブルストーマを造設し、現在67歳(インタビュー時)。ご経歴は1982年東海大学医学部卒業後、複数のご経験を経て、1989年より後藤皮膚科泌尿器科医院院長。足のしびれと抗がん剤の後遺症による指の動きの悪さと付き合いながら、現在も医師としてご活躍。趣味はウォーキングやドラム、ギター、ピアノなどの音楽全般。ピアノはリハビリも兼ねて行っている。
入浴後、装具が乾きやすいのがうれしい!
前編に続き、後編ではエスティームボディ™ウロ(尿路用)*を貼付した際の入浴時の感想や排出口の使用感について、後藤先生にお伺いしたいと思います。(*以下、「エスティームボディ™ウロ」に統一しております。)
続いて、ストーマ保有者の多くの方が関心がある「お風呂」についてお話をお伺いしたいです。
後藤先生「このエスティームボディ™ウロの気に入っているところは、この織布が抜群に乾きやすいというところ! シャワーを浴びた後、身体や髪を拭いたら、エスティームボディ™ウロはもう乾いている。水をよくはじくんです。これまでは、まず水に濡れないようにビニールで装具をカバーをしていました。シャワー後は湿っていてなかなか乾かなかったので、そのまま服を着るのが嫌でキッチンペーパーで挟んで乾くのを待ったりしていたので、諸々の準備や手間、時間がなくなりすごく快適になりました。」
なるほど。お風呂の湯舟にも入られましたか?
後藤先生「いえ、最近は暑いので、まだシャワーだけで済ませています。涼しくなったらお風呂の湯舟も挑戦したいと思いますが。エスティ―ムボディ™ウロならお風呂に入っても大丈夫なんじゃないかな。」
ストーマ保有者の多くの方がお風呂で気になるのが、装具が剥がれないかといった不安かと思いますが、その点はいかがでしたか?
後藤先生「前の装具は、皮膚保護剤の内側が浮いて白く膨潤することがあって、恐らくそれは外周テープの部分から水が浸透して皮膚保護剤の下にもぐりこんだのかなと思っています。エスティームボディ™ウロはテープがないのでその心配がないです。皮膚保護剤が薄いので肌の間に水が入ることもないですし。ただ、外周テープがない分、引っ掛けたりしたら剥がれてしまうでしょうから、そこは注意や工夫が必要かもしれません。」
ちなみに、普段、用手成形皮膚保護剤などのアクセサリー(ストーマ装具併用品)は使用されていますか?
後藤先生「アクセサリーの使用の有無は、担当の皮膚・排泄ケア認定看護師と相談しながら決めています。以前は貼付時に、エセンタ™皮膚被膜剤とコンバテックシール*を使っていました。エスティームボディ™ウロに変えてからは、皮膚被膜剤はなくていいと担当の看護師に言われたので使っていません。」
*コンバテックシールは用手成形皮膚保護剤でストーマ周囲のしわやくぼみを補正します。
後藤先生「また、エスティームボディ™ウロには凸の深さ3.5mmと7mmがあります。担当の看護師と相談しながら、3.5mmのコンバテックシールありと、7mmのコンバテックシールなしのどちらが自分の体に合っているか試した結果、7mmを使う形で落ち着きました。なので、今はコンバテックシールも使っていません。」
エスティームボディ™ウロに切り替えたことで、結果的に2つのアクセサリー製品の使用が不要になったのですね。
後藤先生「ええ。そのおかげで、ストーマ装具の交換は入浴後にするのですが、交換にかかる時間が若干早くなった気がします。外周テープがないので早くスムーズに剥がせますし、コンバテックシールを使わなくなった分、準備の手順が少なくなりました。」
ちなみに粘着剥離剤は使っていらっしゃいますか?
後藤先生「剥離剤はやっぱり皮膚を引っ張ったら、肌を痛める可能性があるので以前から使っています。主に周囲のテープをはがす時に使っていたので、エスティームボディ™ウロはテープがない分、少量で済んでいます。」
心配だった簡素なつくりの排出口。使ってみるとシンプルさにメリットを感じた
続いて、排出口について伺いたいと思います。毎回の排尿時に使う箇所なので、使い心地は大事かと思いますが、いかがでしたか?
後藤先生「実は正直、エスティームボディ™ウロの排出口を見た時、柔らかいし、簡素すぎで不安…と思ったんです(笑)。以前使っていた装具は、排出口の開閉が2段式で立派な構造だったので(笑)。キャップを開けたうえで、コックを回すと開くタイプを使っていました。」
確かにシンプルな見た目かもしれませんね(笑) 実際に使われてみて、どうでしたか?
後藤先生「前の装具に慣れていたので、エスティ―ムボディ™ウロに変えてから、ついつい前の癖で排出口を下に向けたまま、キャップを開けてそのまま尿が出てしまったり…。一度失敗もありましたが、慣れたら断然、エスティ―ムボディ™ウロの方がシンプルで楽と思いました。」
楽というのは、操作の手順が少ないということですか?
後藤先生「単純に排尿時の操作が減るので楽なのはもちろんあります。それだけではなく、エスティ―ムボディ™ウロは排出口がシンプルな構造でせき止めるものがないから、スムーズに尿がでるのがいいんです。排尿も早く終わるし、排出口の周りの内側の尿残りもない。前の装具の排出口は複雑な構造な分、尿が若干残ってしまうから、ニオイのもとになることもありました。」
エスティームボディ™ウロは簡素なつくりを心配されていらっしゃいましたが、現在はシンプルな構造ゆえのメリットを感じていらっしゃるのですね。
後藤先生「そうですね。他にもいろいろあって、前の装具は、複雑な構造ゆえか、装具によって微妙な差異があって、困ることもありました。」
微妙な差異とおっしゃいますと、具体的に教えていただけますか?
後藤先生「毎回ではないのですが、回転式のコックが微妙に閉まりきらないものがあり、外側のキャップを開けたら少し尿で濡れていることも。また、普通に生活していると、外側のキャップが自然にとれてしまい、排出口の堅い部分が足にすれて痛くなることもありました。」
ちなみに、エスティームボディ™ウロの排出口はシリコン製で柔らかいです。
後藤先生「エスティームボディ™ウロはキャップが抜けることはないですし、排出口もキャップも全体が柔らかいのであたっても痛くないんです。接続管も接続しやすいし、心配していた夜寝るときも接続管も抜けたり、ねじれることなく、好調です。」
他にエスティームボディ™ウロについて感じたことはありますか?
後藤先生「新商品なので高いかと思ったのですが、意外と値段が安いんですよ。私の場合、前使っていた装具よりも1枚あたり100円以上安くなっています。」
多くの方に使っていただけるように、価格面ではかなり頑張りました。多くの方にメリットを感じていただけたらうれしいです!
ビニール部分がクリアになって奥様がサポートしやすくなった
最後に、ご同席いただいた奥様にも一言いただければと思います。一番近くで旦那様のことを見ていらっしゃると思いますが、エスティ―ムボディ™ウロを使い始めて、何か変化は感じることがありましたでしょうか?
奥様「夫もさきほど言っていましたが、やはり肌に触る部分が本当に気持ちいいらしいです。夫はとても汗かきなので、装具の袋が肌に触れる部分が蒸れてしまい、これまではパウチカバーが必須でした。エスティ―ムボディ™ウロだと速乾性があり、肌に袋があたる部分が蒸れないので、パウチカバーもつけずに過ごせているんです。見ていてすごいなと思いました。
お風呂上りに乾きやすいのもそばで見ていてよく分かり、お風呂によく入るようになった気がします。我が家では夫が湯舟に入らないとお風呂を沸かさないので、冬は夫がお風呂に入るようになったら、いいなと思います。」
ぜひ、冬はお風呂に入っていただいて、またご感想をお聞かせください!
奥様「あと、ストーマ装具を貼付する際に、私が正面から貼付位置を確認するサポートをするのですが、ビニールの透明の部分が前に使っていた装具よりかなりクリアで見やすくなったので助かっています。前のは、光が反射したりして、見えづらいことも多かったんです。」
ありがとうございます。ビニール部分はとてもクリアに鮮明に内部が見える素材であるところも、ストーマケアをよりシンプルにするポイントかと思います。
本日お話をお聞きして、エスティ―ムボディ™ウロ(尿路用)の良さは、無駄がないシンプルさにあるのかなと感じました。
後藤先生「シンプルさは本当に大事だと思います。ストーマを造設した直後は、病気で気持ちが沈むし、治療が大変で、自分のお腹のストーマのことなんて前向きに受け入れられない。だから、なかなか向き合えず、セルフケアも雑になってしまっていました。
その後、いろいろ工夫もしてみたけど、ストーマ造設後半年間は漏れや皮膚トラブルはずっとあって辛かったです。だからこそ、良い装具に巡り合うこと、シンプルで簡単、難しくないストーマ装具やケアというのが本当に大事だなと感じます。
そして、シンプルな分、装具も安くなればさらにいいと思います。」
本日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。コンバテックは装具メーカーとして、質の高いストーマ装具でストーマ保有者の皆さんに寄り添えるように、今後も尽力してまいりたいと思います。
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